群馬県、全県で警戒度「3」へ引き上げ。GW中の判断基準など。

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4月28日、山本一太群馬県知事は定例記者会見を行いました。

20210428山本一太群馬県知事定例記者会見 – YouTube

その中から、新型コロナウイルス関連の内容をまとめました。

※記事内画像は記者会見放送からの引用です。

全県の警戒度「3」に引き上げ

5月1日より、全県で警戒度が「3」に引き上げられます。すでに「3」の市町は「3」のまま変わりません。

警戒度「3」

全市町村

引き上げの理由

山本一太知事は警戒度の引き上げを実施する理由について、以下のように述べました。箇条書きでまとめました。

  • 病床稼働率は警戒度引き上げを判断する基準を下回っている
  • しかし、新規感染者数は基準の倍の40人程度まで増加している
  • このまま増加が続けば、医療体制が逼迫してくる可能性ある
  • 経路不明の新規感染者割合が増加しており、市中感染のリスクが高まっている
  • 感染力が強いと言われている変異株にも注意が必要
  • 地域によっては落ち着いており、すべての地域で警戒度「3」の状況にあるわけではない
  • しかしながら、明日からのGWで人量を抑えないと感染が拡大する恐れがある。
  • 26日に開催した、県内保健所長との意見交換会では、「感染爆発の前夜にある。そういう雰囲気を感じる」という発言があった。
  • また、感染症危機管理チームの専門家からは「各市町で感染が上昇しており、全県の警戒度を引き上げるべきである」という意見が多くを占めた。

これらのことを総合的に判断し、全県で警戒度を「3」に引き上げることを決定した。

警戒度3における要請について

県民への要請

一部自粛

  • 感染防止対策が取られていない場所
  • 高齢者・基礎疾患者(不要不急の外出)

事業者への要請

  • テレワーク5割目標
  • 高齢者施設や病院などでの直接面会は禁止

共通 徹底するべきこと

  • 3密回避
  • 5つの場面回避
  • 手指消毒
  • マスク着用

変異株(N501Y)の状況

群馬県内の変異株の発生件数

数値は週ごと・発症日ベース

3/22~3/28 5
3/29~4/4 15
4/5~4/11 23
4/12~4/18 36
4/19~4/25 9

県内で変異株感染者が発見されてから、発生件数は週を追うごとに増えています。4/19からの週の数値が少ないのは、検査結果が出るまでのタイムラグがあるためで、実際の発生件数はこれよりも増える見込みです。

新規感染者のうち、変異株感染が占める割合は

3/22~3/28の期間は3.8%であったのが、4/12~4/18の期間は16.4%まで増加しています。

変異株(N501Y)の感染状況について

変異株感染者の年代別を見ると、20~30代が6割を占めています。

推定感染経路別をについては、家庭内感染が半分以上です。感染経路不明のうち、半数以上に県外行動歴(旅行や人に会うなど)があったことがわかっています。

以上のことから、山本知事は、

現状は、行動が活発な若い世代が、主に県外から変異株を家庭や職場に持ち込み、感染が拡大している。こういうことが疑われる状況にあり、また市中感染が始まっている可能性もあるとしています。

また、以下のようにも述べました。

  • GWに県外との交流が活発になると、変異株感染が一層増える可能性が高まる恐れがある。
  • 症例数が少ないので、従来型との違いはまだ判断できていない。
    しかしながら、若い世代への感染リスクや重症化リスクなど、国内外の状況を見るとこれまで以上の警戒が必要。

県内の感染状況

新規感染者数の推移

新規感染者数は先週比約1.5倍の301人に。

警戒度以降の判断基準

警戒度引き上げや引き下げをする際の判断基準となる数値です。

新規感染者数の基準値は1日平均20人。

現在値は39.6人/日。先週の28.7人/日から大幅に増加しています。

経路不明の感染者数の基準値は50%。

現在値は46.2%。先週から横ばいです。

検査の陽性率の基準値は7%。

現在値は7%。先週の4.5%から大幅に増加しています。山本知事は検査の拡充が必要としています。

人工呼吸器使用の基準値は74台中38台。

現在値は2台。

うちECMO使用の基準値は12台中5台。

現在値は1台。

病床の稼働率の基準値は警戒度2で15%、3で40%。

現在値は30.3%。先週から横ばい。

感染者用病床は5月11日に10床追加し、に432床に増える予定。さらに、5月末までにこれまで目標にしてきた450床に届くよう取り組んでいくとのことです。

新規感染者の状況(年代別)

20~30代の感染が多い状況が続いています。

新規感染者の状況(推定感染経路別)

感染経路不明が増加しています。

高齢者施設や接待を伴う飲食店でのクラスタ発生しています。そのような場所でのピンポイントでの対策強化が必要だと山本知事は述べました。

10万人当たりの新規感染者数

ほぼ全県で増加中。

GWに向けた県民への要請

期間中の移動・往来、帰省について

緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の対象地域へは「延期、自粛

その他の地域へは「慎重に検討

特に、大人数での会食BBQは控える

家族親戚でも普段会っていない人が集まることには高いリスクがあります。

Go To Eatキャンペーンの新規停止

  • 新規発行を停止
  • ポイント・食事券の利用は控えるよう要請

ただし、以下は利用可能

  • テイクアウト・デリバリー
  • ストップコロナ!対策認定店

ストップコロナ!対策認定制度について

群馬県独自制度です。

昨年7月から実施しています。

申請のあった全店舗を現地調査を行うもので、県と経済団体が協力し、職員自ら現地調査を行っています。また、飲食店に限らず、小売、サービス、宿泊業なども対象としています。

そして、ストップコロナ!対策認定店は、時短要請の例外となります。つまり時短する必要が無いということです(接待を伴わない営業に限る)。国から認められている制度です。

ということで、山本知事は、ぜひこの制度の認定を受けるよう要請しています。

ピンポイント対策について

前回4月22日の記者会見で発表があった新たな対策についての続報です。

スクリーニング検査の拡充

4月30日から受付開始です。

接待を伴う飲食店への対策

接待を伴う飲食店で、一人でも感染者が出た場合、濃厚接触者に限らず、全従業員を対象に検査を拡大。

同じ地域の接待を伴う飲食店3店舗から陽性者が出た場合は、その地域すべての店舗を対象に検査を行う。

若者・外国籍県民への情報発信

SNSやFMぐんま、群馬テレビなどを活用した情報発信を実施。

5ヶ国語とやさしい日本語での情報発信をしていく。

GW中における警戒度引き上げの判断について

GW期間中の警戒度の判断についても踏み込んだ発言がありました。

GW中、本日と同水準の感染者数が続いた場合、警戒度を「4」に引き上げることを検討すると、判断条件の発表がありました。

これは、GW中は全国的にPCR検査数が少なくなることが予想されるためで、つまり同水準であれば状況が悪化していると予想できるということですね。

本日4月28日の新規感染者が64名。

GW中にこの水準が続くようであればなら警戒度「4」引き上げを検討するとしています。