9月24日、山本一太群馬県知事は定例記者会見を行いました。
20210924山本一太群馬県知事定例記者会見 – YouTube
その中から、新型コロナウイルス関連の内容をまとめました。
※記事内画像はモニター資料からの引用です。
県内の感染状況
新規感染者数の推移
直近1週間の新規感染者数です。
今週の新規感染者数は199人。引き続き減少傾向が続いています。ただし、昨日9月23日の新規感染者数が1ヶ月ぶりに先週の感染者数を上回りました。油断はできません。
警戒度移行の判断基準 感染状況
感染状況の客観的な数値です。
新規感染者数の基準値は1日平均20人。
現在値は31.4人/日。1週間前から約40%減。
経路不明の感染者数の基準値は50%。
現在値は41.8%。
検査の陽性率の基準値は7%。
現在値は3.9%。(9月22日時点)
新規感染者のワクチン接種状況
新規感染者のワクチン接種状況ごとの内訳です。
直近1週間の新規感染者220人中、
未接種 141人(64%)
1回のみ 33人(15%)
2回接種 46人(21%)
2回接種の方の感染が増えているのは、病院でクラスターが発生し、24人がブレイクスルー感染したためです。ワクチンで感染を必ずしも防げないということですね。
新規感染者の状況 年代別
病院でクラスターが発生したため、60歳代以上の新規感染の割合が高くなっています。
新規感染者の状況 推定感染経路別
クラスター発生の影響で医療機関の割合が増加しています。家庭内感染の割合はだいぶ減っています。ワクチン接種率が上がって影響もあるのではないかと思います。
警戒度移行の判断基準 医療提供体制
医療提供体制の客観的数値です。
人工呼吸器使用の基準値は74台中38台。
現在値は13台。先週は20台。
うちECMO使用の基準値は12台中5台。
現在値は2台。先週は3台。
(参考)ICU使用は、現在値は4台。先週は3台。
新規感染者数は減少が続いているものの、人工呼吸器が必要な重症者はそこまで減っていません。人工呼吸器使用には至らないICUの使用は増えています。人工呼吸器は医療スタッフの人的リソースがたくさん必要になります。医療現場の負担はまだまだ高い状況が続いています。
中等症患者の入院状況
現在地は35人。先週は47人。
病床の稼働率の基準値は警戒度2で15%、3で40%、4で70%。
現在値は23.1%。
宿泊療養施設の入居者数は、今週は115人。先週は219人。
自宅療養者数は、今週は42人。先週は123人。
症状別の患者状況
入院療養している患者の症状別分布です。
カッコ内の数値は先週の値。
入院中人117人(192人)
- 重症 14%(10%)
- 中等症 30%(25%)
- 軽症等 56%(65%)
重症者の割合の増加が続いています。
重症者・中等症患者の状況
重症者・中等症患者の年代別状況です。
カッコ内の数値は先週の値。
重症者17人(20人)
- 60代以上 53%(30%)
- 40~50代 41%(65%)
- 20~30代 6%(5%)
- 20歳未満 0%
中等症35人(47人)
- 60代以上 40%(28%)
- 40~50代 51%(57%)
- 20~30代 9%(15%)
- 20歳未満 0%
重症者、中等症者ともに50歳代以下の割合が減少しています。これはワクチン接種率が上がった影響が考えられます。
なお、ワクチン2回接種して重症化した人は0人、中等症は5人です。
10万人当たりの新規感染者数:保健所管内別
保健所管内ごとの新規感染状況です。
赤が減りました。伊勢崎保健所館内と館林保健所館内のみ!
人流分析
県内主要スポットの人流分析です。
昼間の人流がかなり戻ってきてしまっています。
県内のワクチン接種状況
県営ワクチン接種センターの稼働状況
県央ワクチン接種センター、東毛ワクチン接種センターの接種実績は以下の通り
ワクチン接種率
今回から12歳以上の接種対象者の数値になりました。
県内12歳以上のワクチン接種対象者の接種率は
1回 80.22% 3位 全国平均は73.12%
2回 68.94% 6位 全国平均は60.24%
群馬県では接種対象者の8割接種完了を全国で最初に達成する目標を掲げています。
現在トップの山口県との差は3.57ポイントです。
新規感染者のワクチン接種状況
接種回数ごとの感染者、感染率、重症者数です。
この表の左部分のワクチン接種回数別のデータが先週発表のものより古い(先週発表の資料では9月14日時点)9月9日現在のものになっているのが気になりますが、理由はわかりません。
新規感染者数が減少しているので、感染率は全体的に下がっています。それでもワクチン2回接種が一番感染率は低いです。また2回接種で重症者は0人でした。
緊急事態宣言解除後について
山本知事は、9月30日までの緊急事態宣言が解除された後の展望について、緊急事態宣言が解除になった後、国がどのような方針を出すか、まん延等防止措置に移行するのか、全面解除になるのか、まだ定かではありませんが、全面解除になった場合でも今までと同様にいきなり時短要請をやめることはしない方針であると述べました。
前回のまん延等防止措置が解除されたときも、リバウンド防止のため1週間の時短要請を続けました。その時と同じような措置を取ることを示唆しました。
【参考】6月のまん延等防止措置が解除になる時の記者会見の内容です。
今回もこのような展開になるのではないかと思います。
ワクチンパスなどとの兼ね合いについては今後決定するとしています。