【2023年6月16日追記】
読者の方から、マツセー館林店内にあった書店も文真堂書店だったというご指摘をいただきました。再度、調査したところ、マツセー店内の文真堂書店についても、開店閉店時期がわかりました。その内容を加筆しました。
群馬県を代表する書店チェーン店『文真堂書店』
これまで館林には文真堂書店が4店舗ありました。現在営業しているのは小桑原店の1店舗のみ。その小桑原店も来月閉店します。
つまり、来月には館林から文真堂がなくなります。このタイミングで、館林における文真堂書店がいつできて、いつ閉店していったのか、調べてみました。
時系列で見ていきます。
調査は館林市立図書館で過去の地図を閲覧して行いました。
そのため、開店や閉店の期日については、年単位でしか確認できていません。
地図を作成しましたが、あくまでも文真堂の歴史を理解するためのものなので、それ以外の記述はかなり簡略化省略しています。正確な地図は図書館の住宅地図などで確認してください。
館林の文真堂の歴史
1977年(昭和52年)頃
マツセー館林ショッピングセンター開店
1977年の住宅地図にマツセー館林ショッピングセンターが記載されていることを確認しましした。それより以前の1975年の地図には記載が無かったので、開店時期は1975年から1977年の間だと思われます。
文真堂書店の館林一号店はマツセー館林店内に出店しましたが、この時点では文真堂書店の記載はありません。
1985年(昭和60年)頃
いせやホームセンター館林店開店
文真堂書店の館林一号店は瀬戸谷店ですが、この店舗は5号道路(県道佐野行田線)が交通量や店舗が増える段階でオープンしました。
1985年は瀬戸谷店がまだオープンしていませんが、5号道路にとっては大きな変化がありました。いせやホームセンターの開店です。
地図で確認したため、正確な開店日はわかりませんが、いせやホームセンター館林店は1984年から1985年にかけてオープンしています。5号道路にできた最初の大型店ではないかと思います。今では考えられないですけど、いせやホームセンターは5号道路をまたぐ形で店舗展開していました。
1986年(昭和61年)頃
文真堂書店瀬戸谷店開店
いせやホームセンターを追いかけるように文真堂書店瀬戸谷店がオープンしました。
1985年の地図と比べてみると、いせやの駐車場の一部に文真堂の店舗が作られたことがわかります。
思えば、いせや(現ベイシア)も文真堂も群馬県の企業です。両企業に協力関係にあったのかもしれません。
1987年(昭和62年)頃
文真堂書店マツセー館林店(仮称)開店
1987年版住宅地図に初めて、マツセー館林店内に、橋本玩具、文真堂書店、スコルピオ、ジョイブレッドの各店舗の記載があります。
読者の方から
たしかにありましたよ~!
高校生の時にアルバイトの経験ありです~!
37年前のはなしですね~!— 松本進 (@ssm19690722) June 15, 2023
37年前にアルバイトをされたという情報をいただきました。37年前というと、1986年。一致しますね。
イイヅカ薬品開店
文真堂瀬戸谷店オープンの翌年にいせやの敷地にイイヅカ薬品がオープンします。この周辺に店舗が相次いで進出していることがわかります。
1989年(平成元年)頃
いせやデンキセンター館林店開店
イイヅカ薬品開店の2年後にはいせやグループの家電量販店いせやデンキセンターがオープンします。5号道路はまさに出店ラッシュですね。
いせやデンキセンターは駐車場を活用しています。一方、地図には描いていませんが、ホームセンター側に駐車場が拡張されています。
1990年(平成2年)頃
文真堂書店成島店開店
いせやホームセンターがカインズホームに改称
この年、文真堂の館林2号店である成島店がオープンします。
また、いせやホームセンターの名称がカインズホームに変わります。
文真堂書店成島店の写真はありませんが、成島店があった建物です。現在はカラオケ店になっています。敷地が狭く、建物も大きくは無かったので、小桑原店への移転に至ったのではないかと思います。
ちなみに、文真堂書店成島店閉店後に、向かいの土地(現在の業務スーパー)にファミリーブック館林店という書店とレンタルビデオの複合店が開店しました。
1993年(平成6年)
マツセー館林店がフレッセイ館林店に改称
1994年(平成7年)
フレッセイ館林店がビッグハウス館林店に業態変換
文真堂書店フレッセイ館林店閉店
フレッセイ館林店が1994年10月25日にビッグハウス館林店として再オープンしています。
参考記事:「ビッグハウス館林店」オープン フレッセイ・植木康夫副社長に聞く – 日本食糧新聞電子版
このときに文真堂書店は閉店したようです。
ビッグハウス館林店はその後ふたたびフレッセイ館林店に戻りました。その後、店舗リニューアルでフレッセイ館林美園店となり現在に至ります。
フレッセイ館林店(2021年5月撮影)
1999年(平成11年)頃
文真堂書店成島店閉店
文真堂書店小桑原店開店
いせやデンキセンター館林店閉店
文真堂成島店は開店から10年足らずで閉店しました。そして、小桑原店がオープンします。
もうひとつ重要なことがありました。いせやデンキセンター館林店が閉店しました。
文真堂書店小桑原店(現在は文真堂書店ゲオ小桑原店)。2023年6月撮影。
2000年(平成12年)頃
文真堂書店瀬戸谷店移転
安楽亭館林店開店
サイゼリヤ館林店開店
カインズホーム館林店閉店
1999年から2000年にかけては激動の時でした。
文真堂瀬戸谷店はいせやデンキセンターがあった建物に移転します。その後、跡地に焼肉店の安楽亭がオープンします。
瀬戸谷店が移転した時に、
旧店舗はCD店になりましたよ、品数が有ったので良く通ってました、その後何年か忘れましたが新店舗の方に吸収されて安楽亭がオープンしたんじゃなかったかな。— サーファー★ (@ejJu078V7ZZhBTR) June 16, 2023
いせやデンキセンター閉店後、安楽亭がオープンするまでは、文真堂瀬戸谷店は元の店舗と移転先店舗の2店舗体制だったようです。私もなんとなく覚えています。
さらに、カインズホームのエクステリア(別館)があった場所にサイゼリヤがオープンします。
カインズホームが館林から撤退し、跡地にはスーパービンゴという店舗がオープンします。
文真堂瀬戸谷店はこの時に移転した店舗で閉店を迎えることになります。
文真堂瀬戸谷店移転後の店舗です。2020年1月撮影。
2020年(令和2年)
文真堂書店瀬戸谷店閉店
館林における1号店である文真堂書店瀬戸谷店が閉店します。
跡地には2022年1月にさくらみくら便利店がオープンしています。
さくらみくら便利店館林瀬戸谷。2023年3月撮影。
2023年(令和5年)
文真堂書店小桑原店閉店予定
そして、唯一残っている文真堂書店小桑原店が2023年7月17日に閉店します。
まとめ
以上、館林の文真堂の歴史をざっとですが振り返ってみました。
(仮)マツセー館林店(フレッセイ館林店)
1986年開店頃1994年閉店
営業期間約8年
正式な店名がわからないので(仮)とします。
また、開店時期について、店舗内店舗のため、住宅地図の記載がどこまで正確なものかわからないため、もっと以前からオープンしていた可能性はあります。
瀬戸谷店
1986年頃開店2020年閉店
営業期間約34年
成島店
1990年頃開店1999年頃閉店
営業期間約9年
小桑原店
1999年頃開店2023年閉店予定
営業期間約24年
文真堂書店は館林において、1986年頃から2023年にかけて、37年ほどの歴史があったことがわかりました。