【群馬県モデル】警戒度3・新たなエッセンシャルワーカー優先枠を設定・県央センターで職域接種が可能に

シェアする

6月16日、山本一太群馬県知事は定例記者会見を行いました。

20210616山本一太群馬県知事定例記者会見 – YouTube

その中から、新型コロナウイルス関連の内容をまとめました。

※記事内画像はモニター資料からの引用です。

警戒度「3」へ

記者会見の内容とは順番が前後しますが、まず警戒度の変更から

警戒度は来週から「3」に引き下げられます。

それに伴い、時短要請は解除となります。

期間

6月21日(月)~7月4日(日)

エッセンシャルワーカーへのワクチン接種について

会見では最初に、エッセンシャルワーカーと呼ばれる方への接種についての説明がありました。

エッセンシャルワーカーという言葉の明確な定義はありません。一般的には、医療・福祉介護・教育保育・警察消防などに携わっている方というイメージですが、群馬県ではそれらに加えて、社会インフラを維持する職務に従事する方をエッセンシャルワーカーとして優先接種対象とすると発表がありました。

追加されるのは以下の業種に従事する方です。

  • 建設業
  • エネルギー・インフラ(電気、ガス、水道、情報通信業)
  • 自治体職員(災害・コロナ対応部署)
  • 公共交通(鉄道、バス、タクシー事業者)

建設業をエッセンシャルワークとして位置づけたのは群馬県が全国初です。

会見には群馬県建設業協会の青柳会長が同席しました。

また従来からのエッセンシャルワーカーの対象を拡大します。

看護学生は、ワクチン接種を受けていないと、医療実習の場に参加できないという深刻な問題あり、そのための対応となります。

福祉・介護では、はり師、きゅう師、あんまマッサージ、指圧師、柔道整復師を追加。

県央センター職域接種プランの導入

次に職域接種について。

県央ワクチン接種センターで職域接種が可能になります。

県央センターでの職域接種のメリットです。

国の設定する職域接種と比較して、以下の条件が不要となります。

  • 接種会場の確保
  • オペレーション計画
  • ワクチンの管理
  • 接種記録の管理

こうすることで、積極的な職域接種を促します。

県央ワクチン接種センターの運用予定

開始時の稼働予定

明日6月17日に運用が始まる、県央ワクチン接種センターの最初の8日間の稼働予定です。

エッセンシャルワーカーへの接種を優先して行いますが、一般枠も6月21日分から始まります。予約開始は17日からですが、自治体が発行する接種券が必要です。館林市の一般対象の接種券配布は現在未定です。

全体のスケジュール

県央ワクチン接種センターは6月17日から9月末までの集中運用を予定しています。

接種の全スケジュールは以下のとおりです。

まず従来からのエッセンシャルワーカー、次に新たな優先枠、そして職域接種。それと並行して、一般の接種を徐々に拡大していきます。こうすることで高い稼働率を維持し、迅速なワクチン接種を進める考えです。

東毛ワクチン接種センター運用状況

6月15日までの東毛ワクチン接種センターの運用実績です。

接種人数は9,857人

稼働率は1日平均79.5%

県内の高齢者ワクチン接種率

6月15日時点のデータです。

1回目のワクチン接種を完了した方が全体の39.14%(27.14%)。2回目まで接種完了した方が7.45%(3.38%)。※カッコ内は先週の数値。

1日の接種数は、6月1日(火)の時点では11,906人6月14日(火)の時点では14,405人に増加しています。

県内の感染状況

まん延防止等重点措置適用から33日が経過しました。

1週間で県内で亡くなった方は3名。

新規感染者数の推移

ずっと半減ペースで来ていましたが、今週も先週の90人から42人まで半減しました。

警戒度移行の判断基準:感染状況

警戒度引き上げや引き下げをする際の判断基準となる数値です。

新規感染者数の基準値は1日平均20人。

現在値は7.9人/日

経路不明の感染者数の基準値は50%。

現在値は30.9%。

検査の陽性率の基準値は7%。

現在値は1.6%。

新規感染者の状況(年代別)

高齢者施設でクラスターが発生したため60歳代以上の割合が高くなっています。

新規感染者の状況(推定感染経路別)

家庭内感染がトップ。高齢者の感染の4割が家庭内での感染です。

警戒度移行の判断基準:医療提供体制

人工呼吸器使用の基準値は74台中38台。

現在値は9台。先週は12台。

うちECMO使用の基準値は12台中5台。

現在値は1台。先週は2台。

新規感染者数の減少ほどには重症患者数が減っていないようです。

人工呼吸器の稼働には多数の医療スタッフが必要です。人工呼吸器の使用率が上がるということは医療現場への負担が跳ね上がるということでもあります。

病床の稼働率の基準値は警戒度2で15%、3で40%、4で70%。

現在値は16.6%警戒度2の水準まで下がりました。

宿泊療養施設の稼働状況は971室中33人。

10万人当たりの新規感染者数:保健所管内別

人口10万人あたりの保健所ごとの新規感染者数です。

先週に引き続き減少傾向にあります。

概ね順調に推移していますが、変異株の影響を考慮すると、8月には第5波を迎える可能性があります。

根本的な解決策はワクチン接種しかありません。

山本知事はワクチン接種が唯一のゲームチェンジャーであると繰り返し述べました。

関連リンク

群馬県 – 知事記者会見