『館林市歴史人物事典』販売開始!収録人物は約670人と超ボリューム!!

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本日2024年7月10日、『市制施行 70 周年記念 館林市史別巻—館林歴史人物事典—』の一般販売が開始されました。

この本の内容は、館林市にゆかりのある約670人の人物についてまとめたものとなります。
早速入手しましたが、大変な労作です!!

館林市歴史人物事典

『市制施行 70 周年記念 館林市史別巻—館林歴史人物事典—』です。

収録されている人物が約670人ということもあって、とても分厚いです。

この本がどんな趣旨で刊行されたのか、編集後記から引用します。

平成十三年度に「館林市史」の編さん事業がスタートして、今年で二三年目を迎えました。本書は当初の基本計画にはありませんでしたが、編さん事業を進めるにあたり、「館林市史」で取り上げた人物を詳しく知りたいという要望が多くあり、今回、市制施行七十周年 記念の現在として作成することにしました。

本書は、昭和十五年(一九四○)の「監林人物誌」、平成七年(一九九五)の「邑楽・館林人名事典」に続くものですが、それらからさらに発展させ、「館林市史」のこれまでの成果を活かした記述になるようにつとめました。そのため、人物一人ひとりを五十音順に並べるものではなく、時代や分野に分類して掲載したのは本書の特色となっています。人物を通して歴史や出来事を理解してほしいという願いのもと、読み物としての事典になるよう心がけました。

過去、館林の人物事典的なものは2度刊行されていますが、それらはいずれも個人によるもので、館林市として編さん刊行するのは初めてのことです。

目次を見てみます。

目次

◆第1章 古代の人物(9人)

①邑楽の住人 小長谷部宇麻呂
②祭神とその系譜 長柄首氏・藤原長良・豊城入彦命ほか
③坂東の兵(つわもの) 平将門・藤原秀郷

◆第2章 中世の人物(89 人)

➀佐貫氏の一族 那波成綱・佐貫広綱ほか
②北条氏や足利氏に近い人びと 三善貞広・舞木定綱ほか
③歴代館林城主と家臣・同心 赤井綱秀・長尾景長ほか
④館林周辺の国衆 由良成繁・妙印尼・冨岡直光ほか
⑤館林・邑楽を訪れた人びと 親鸞・上杉謙信ほか
⑥様々に祈り働く人びと 大谷休泊・大林正通ほか

◆第3章 近世の人物(238 人)

➀藩主とその一族 榊原康政・徳川綱吉・秋元志朝ほか
②藩士 南直道・金田正勝・生田万・岡谷繁実・塩谷良翰ほか
③大名・旗本・幕府代官 飯河方信・植村家次ほか
④城下町と村 青山家・正田家・小池藤左衛門ほか
⑤教育・学問・医療 荒井静野・稲葉黙斎・長沢理玄ほか
⑥文化・宗教 北尾重光・山田音羽子・潮音・幡随意ほか

◆第4章 近代・現代の人物(332 人)

➀名誉市民 正田貞一郎・福井盛太・遠藤仁之輔・向井千秋ほか
②藩主子孫 秋元興朝・秋元春朝・榊原政春ほか
③政治 太田為治・小野田元熈・楫取素彦ほか
④産業・経済 青山牧太郎・家富忠三郎・正田文右衛門ほか
⑤社会運動・事件・戦争 木呂子退蔵・田中正造・山本栄四郎ほか
⑥地域社会・農業・医療 白井直一・吉田丑五郎ほか
⑦学術・教育・郷土史 松平濱子・飯塚多右衛門・福田啓作ほか
⑧文芸 荒井閑窓・鎌田一如・田山花袋・前山巨峰ほか
⑨美術・工芸・書 小室翠雲・藤野天光・藤牧義夫ほか
⑩音楽・舞踊・芸能 東喜代駒・若柳吉優ほか
⑪スポーツ 石川源三郎・嶋田川儀兵衛・松澤一鶴ほか

古代から現代まで、分野も多岐にわたり、館林人物事典の集大成と言える内容になっています。また、明治以降の人物がおよそ半分を占めているのも特徴的です。

内容をちょっと

どんな人物が収録されているのか、ちょっと見てみましょう。

榊原康政

秋元氏

秋元氏のように特に歴史的に重要な一族については、家についての項目もあります。

もちろん徳川綱吉も収録されています。こうした時の権力者は誰が編さんしても必ず収録されるであろう人物ですが、その対極のような存在も収録されています。たとえば、この人物。

江戸屋虎五郎

江戸時代の上州といえば大前田英五郎や国定忠治などの博徒が有名ですが、彼らと並び称されるような人物が館林にもいました。それがこの江戸屋虎五郎です。

こうした人物も収録されていてうれしくなりましたね。

名誉市民から、

正田貞一郎

向井千秋

向井千秋さんは名誉市民枠での収録です。2ページに渡っての掲載です。

また、存命の人物では唯一収録されている方でもあります。

向井千秋さんについては、巻頭の写真でも凱旋パレードの様子が収録されています。この写真も貴重ですね。

田中正造

この人物が収録されているのは当然すぎるくらいの有名人ですが、この人物事典のおもしろいところは、関連人物も収録されていることで、田中の盟友ともいえる幸徳秋水についての解説もありました。幸徳秋水

前述の編さん方針「人物を通して歴史や出来事を理解してほしいという願いのもと、読み物としての事典になるよう心がけました。」のとおり、人を起点として歴史や出来事がわかる内容になっています。すばらしい!!

まだすべて読んでいませんが、目を引いた人物を挙げます。

大西勇一

かつて館林にあった民間飛行場「大西飛行場」の創業者です。

島田豊作

太平洋戦争で島田戦車隊隊長として名を馳せた人です。戦後は教員となり、館林高校で社会科の先生として教鞭を執られました。

前沢哲爾

日本のフィルム・コミッションのパイオニア

この方が日本で始めてフィルム・コミッションに取り組んだ方なんですね。初めて知りました!

と、他にも紹介したい人はいっぱいいるのですが、あとは買って読んでください。販売価格は2000円です。安い!!

購入方法について

以下の施設で購入可能です。

市内公共機関…市史編さんセンター(第二資料館内)・文化会館・第一資料館・
図書館・向井千秋記念子ども科学館・田山花袋記念文学館・市内各公民館・
群馬県立館林美術館ミュージアムショップ
市内書店…宮脇書店アゼリア店

また、遠隔地の方は郵便振替による購入が可能です。館林市教育委員会文化振興課 市史編さんセンターに、電話・FAX・Eメールで問い合わせてください。

TEL・FAX 0276-76-7651
E-mail shishihensan@city.tatebayashi.gunma.jp

リンク

市史編さんセンター|館林市

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