都市計画案の縦覧に行ってきた 大島地区編【田園工業団地】

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先月(2023年6月)、館林市で都市計画案の縦覧をしてきました。

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この記事はその続き、大島地区編です。

大島地区の用途地域の変更計画案

館林市の郷谷周辺地区やつつじが岡公園周辺地区、それに大島地区で、用途地域の変更の計画をしているので、縦覧を行っていました。

今回の用途地域の変更の計画は、大きくわけると、「住居専用地域から第二種住居地域」への変更と、「工業地域」への変更の2つ。

前者の「住居専用地域から第二種住居地域」への変更は、郷谷周辺地区やつつじが岡公園周辺地区で、大島地区は「工業地域」への変更になります。

まずは地図です。地図データは国土地理院地図を使用しています。

地図中央を南北に通る東北自動車道の西側赤線で囲ったエリアが工業専用地域に変更されます。これは、すでに供用されている館林東部工業団地を拡張するために行われます。

地図を見れば一目瞭然ですね。

赤線内エリアの現状は地図からもわかる通りほとんど農地です。農地を工業団地にしたいということですね。

用途地域

用途地域について、整理します。

以下、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用します。

用途地域 – Wikipedia

工業専用地域

工業専用地域は工業の業務の利便の増進を図る地域。どんな工場でも建てられる。住宅・物品販売店舗・飲食店・学校・病院・ホテル等は建てられない。福祉施設(老人ホームなど)も不可。住宅が建設できない唯一の用途地域でもある。

(引用ここまで)

工業専用地域 – Wikipedia

こちらのページにさらに詳しくありますが、おおざっぱに言うと、工場や倉庫以外の建物の建設が厳しく制限されています。「工業専用」というのも納得です。

実際に見てきた

実際どんなところなのか、見てきました。地図に記した「1」から「4」まで順番に回ってきました。

西から「1」へ

地図西の方、田谷町のほうから、東方向「1」に向かって進みます。右側には用水路が流れています。左は農地。

右手の用水路は東北自動車道まで続いています。

このへんが「1」の地点です。

黄線で塗ったところが、工業専用地域になります。ここに工業団地ができるということです。

「1」から「2」へ

左側がすべて工業専用地域になります。

このまま直進して「2」に向かいます。

北方向を見ると、農地が広がっています。これが工業専用地域となり、工業団地ができることになります。

さらに進んで、東北自動車道の側道まで来ました。

「2」の地点は正確には東北自動車道の東側にあります。これは、用途変更されるエリアであって、実際に工業団地ができるのは、この場所までになります。このように少しずれがあります。

「2」から「3」へ

東北自動車道の側道を北方向に進みます。左側はすべて工業専用地域になります。この道路が工業団地へのアクセス路になるのでしょう。

ここが工業団地になると、風景が一変しますね。

「3」の地点まで来ました。正確にはこの左側、東北自動車道を越えたところに「3」の地点がありますが。

以前コンビニがあった場所ですが、ここも工業専用地域になります。工業専用地域には物販店や飲食店は建てることができないので、ここにコンビニが復活することはないでしょう。

「3」から「4」へ

県道を西に進み「4」の地点に向かいます。

左側は工業専用地域になります。右側は工業専用地域ではありませんが、昔からの集落があるので、住宅が多くあります。

なので、このあたりは集落に面した工業団地になります。

「4」の地点に着きました。方向が変わっています。道路の向こう側が工業専用地域になります。左から県道に道路が接続していますが、ここが工業専用地域との境になります。

バス停「大島神社入口」のすぐ近くです。このあたりまで北側(写真向かって左)には岡里集落が続いているので、多くの住宅があります。

これで、工業専用地域の周囲をぐるっと回ったことになりますが、すでに工業団地になっている東北自動車道の東側を見てみます。

東北自動車道を越えて、東部工業団地まで来ました。このあたりが「3」の地点になります。

東部工業団地は外周に沿って植樹されています。

東北自動車道側にも樹木が茂っています。都市計画課の方の説明では、このような植樹を今回計画している工業団地でも行う予定だということでした。

ただ、周囲の環境が異なるので、どうなんでしょうね。東部工業団地のほうは近くに住宅があまりありませんが、今回の計画の工業団地のほうは、目の前に集落があるので、これだけ高い樹木が並ぶと暗くなってしまわないか気になります。

この道路沿いに高い樹木に覆われると住環境にも影響が出そうです。

新設する工業団地には公園も作るそうですが、その公園を中ではなく、道路沿いに帯状に作ったらおもしろいんじゃないかなあと思ったりもします。

田園と工業の融和を

現地を回った日は天気が悪かったので、以下の晴れた日に撮影した写真を使っています。

県道沿いの大島町岡里地区の集落です。計画では道路向かい側に工業団地ができます。やっぱり近いです。

集落側から見た工業団地予定地です。いい風景なんですよね。

ここに高い樹木が並ぶと風景が全く変わってしまいます。圧迫感も強い。

公園は設置する計画のようですが、それならば道路脇は公園にして、その奥に工業団地を作ったらいいんじゃないかと思います。公園の一角には地域の菜園を作ってもいいでしょう。

この田園と工業の調和を図る田園工業団地なんてものはできないでしょうか。群馬県として先進的な取り組みになるんじゃないかと思います。

進出する企業が誇りに感じるような工業団地ができたらいいと思うんですよね。そんな工業団地を群馬県庁にはチャレンジしてほしいなと思います。

工事計画が示されました。(7月13日追記)

群馬県から館林大島地区工業団地造成事業の工事計画が示されました。

県 館林大島工業団地造成事業 工事計画などについて示す | 日本工業経済新聞社

以下、引用

造成工事は1期と2期。
1期工事は2025年1月着手、26年末までの工期を予定
2期は28年2月ごろ着工、29年度の早い段階で完成させる予定

分譲は
第1期 27年10月ごろ
第2期 30年1月ごろ

土工にあたっては、現況地形や現況流域を尊重するとともに、搬入出土量の低減や景観に配慮した計画とする。

事業実施区域外周に北西端から南西端を通り南東端まで12m道路を整備する

公園・緑地は、区域北側に幅約35mの緑地を整備する。また、進出企業においては工場立地法に基づき、館林市の定めにより敷地面積の5%以上の緑地を確保することとしている。

(引用ここまで)

区域北側とは、集落側ですよね。そこに幅35mの緑地を整備するとしています。それはいいですね。具体的にどうするのか、とても気になります。今後も注目していきます。

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