9月16日、山本一太群馬県知事は定例記者会見を行いました。
20210916山本一太群馬県知事定例記者会見 – YouTube
その中から、新型コロナウイルス関連の内容をまとめました。
※記事内画像はモニター資料からの引用です。
県内の感染状況
新規感染者数の推移
直近1週間の新規感染者数です。
今週の新規感染者数は326人。もっとも感染者数の多かった8月26日時点の1932人から1/6まで減少しました。
警戒度移行の判断基準 感染状況
感染状況の客観的な数値です。
新規感染者数の基準値は1日平均20人。
現在値は52.1人/日。1週間前から約50%減。
経路不明の感染者数の基準値は50%。
現在値は40.5%。
検査の陽性率の基準値は7%。
現在値は5.6%。
新規感染者数は国のステージⅣの水準をようやく下回りました。
新規感染者のワクチン接種状況
新規感染者のワクチン接種状況ごとの内訳です。
直近1週間の新規感染者365人中、
未接種 267人(73%)
1回のみ 57人(16%)
2回接種 41人(11%)
2回接種して2週間経過後に感染する「ブレイクスルー感染」は一定数発生していますが、感染の中心は未接種の方です。この傾向は変わりません。
新規感染者の状況 年代別
10歳代以下の割合が若干減少しました。
新規感染者の状況 推定感染経路別
先週と同じく、家庭内感染が最多となっています。
警戒度移行の判断基準 医療提供体制
医療提供体制の客観的数値です。
人工呼吸器使用の基準値は74台中38台。
現在値は17台。先週は20台。
うちECMO使用の基準値は12台中5台。
現在値は3台。先週は4台。
(参考)ICU使用は、現在値は3台。先週は4台。
新規感染者数は半減ペースが続いているものの、人工呼吸器が必要な重症者はそこまで減っていません。人工呼吸器は医療スタッフの人的リソースがたくさん必要になります。医療現場の負担は半減とはいきません。
中等症患者の入院状況
現在地は47人。先週は102人。
病床の稼働率の基準値は警戒度2で15%、3で40%、4で70%。
現在値は38.2%。国のステージⅣ基準の50%を約1ヶ月半ぶりに下回りました。
ただし、病床数が472から503床に増えたのでその影響もあります。(病床数472のままで計算すると40%を超えます)
宿泊療養施設の入居者数は、今週は219人。先週は406人。
自宅療養者数は、今週は123人。先週は324人。
宿泊療養施設の確保ができたので、自宅療養者数は0人になっていくでしょう。
症状別の患者状況
入院療養している患者の症状別分布です。
カッコ内の数値は先週の値。
入院中人192人(283人)
- 重症 10%(7%)
- 中等症 25%(32%)
- 軽症等 65%(61%)
重症者の割合が増えています。
重症者・中等症患者の状況
重症者・中等症患者の年代別状況です。
カッコ内の数値は先週の値。
重症者20人(24人)
- 60代以上 30%(21%)
- 40~50代 65%(71%)
- 20~30代 5%(8%)
- 20歳未満 0%
中等症47人(102人)
- 60代以上 28%(35%)
- 40~50代 57%(52%)
- 20~30代 15%(13%)
- 20歳未満 0%
ワクチン2回接種して重症化した人が1人。群馬県では初めてのケースです。ワクチンには重症化を抑える効果がありますが、絶対的ではありません。
10万人当たりの新規感染者数:保健所管内別
保健所管内ごとの新規感染状況です。
まだ赤が多いですが、数値は減少しています。すべての保健所管内で一桁まで下がりました。
東毛はまだまだ多いです。
人流分析
県内主要スポットの人流分析です。
対象は、高崎駅周辺、太田駅周辺、草津温泉周辺の3ヶ所。
調査期間は8月1日(日)~9月12日(日)。
高崎駅、太田駅周辺では夜の人流は減少していますが、昼の人流が増えてきています。太田駅はまん延防止措置の前の水準まで増えてしまっています。
県内のワクチン接種状況
若年層のワクチン接種
SUBARUや県内宿泊券が当たる若年層へのワクチン接種推進企画には募集1日半で3万件近い応募がありました。
ワクチン接種と感染者数の比較 年代別
ワクチン接種率は順調に上がっています。20歳代30歳代の1回以上接種した人の割合が60%を超えました。2回接種は40%前後。
【参考】次のグラフは8月1日時点の年代別接種率です。
8月1日と9月14日時点の比較
20歳代 1回接種 18.1% ⇒ 60.7% 2回接種 3.6% ⇒ 39.8%
30歳代 1回接種 19.6% ⇒ 62.8% 2回接種 4.4% ⇒ 41.3%
20歳代30歳代の接種率が大きく増加していることがわかります。まだ市町村で接種できない若年層の接種率が上の世代とそれほど大きく差がないほどまで上昇しているのは、県営ワクチン接種センターの存在が大きいです。実際、県央ワクチン接種センターの8月以降の予約は20歳代30歳代で半数以上を占めているそうです。
県営ワクチン接種センターの稼働状況
県央ワクチン接種センター、東毛ワクチン接種センターの接種実績は以下の通り
県央ワクチン接種センターの接種期間は延長され、1回目の接種は10月2日まで可能です。
ワクチン接種率
県全体のワクチン接種率は
1回 70.65% 2位(2位) 全国平均は62.92%
2回 57.98% 8位(11位) 全国平均は51.03%
60%近くの人が2回完了しました。10月上旬から中旬ころ80%を超える見込みです。
新規感染者のワクチン接種状況
接種回数ごとの感染者、感染率、重症者数です。
2回接種を受けた人が全体の約6割ですが、感染者数は一番少ないです。感染率は未接種の人の14分の一。重症者は1人。これは県内では初めてのケースです。