ユニー・ベルタウン、ドン・キホーテ、そして桐生大学

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今年2023年5月、太田駅南口前に桐生大学の新キャンパスが開校されるとの発表がありました。

桐生大、太田駅前に新キャンパス 桐丘学園、太田市と協定 27年4月開校へ:東京新聞

 太田市と桐生大学(群馬県みどり市)を運営する学校法人桐丘学園は、市内での大学キャンパス新設に向けた基本協定を締結した。東武線太田駅南口で市が進めている再開発地域内の用地を活用し、二〇二七年四月の開設を目指して準備を進める。太田市内の大学は群馬大理工学部太田キャンパス、関東学園大に次いで三カ所目となる。
市役所で清水聖義市長と関崎亮理事長が協定書に署名した。現在、大手量販店「ドン・キホーテ」が営業している用地(約五千平方メートル)を学園が取得し、新たな建物を設ける。

場所は、現在「ドン・キホーテ太田店」が営業している建物です。

この建物は、もともとは「ユニー・ベルタウン」というショッピングセンターでした。大手スーパーマーケットチェーンのユニーが中核店舗として出店し、その他専門店が集まるショッピングモールとして、1977年(昭和52年)にオープンしました。

2007年にユニーが撤退し、その後はドン・キホーテが中核店として現在に至ります。そして、5月の桐生大学開校のニュースがあり、この建物が取り壊されることが決まりました。

ユニーが閉店する1年前、清水聖義太田市長がブログにユニー撤退のことを記されています。

ユニー、ベルタウン撤退とまちなか活性化 – 太田市長とれたて日記

取り壊しの時期ですが、日刊建設工業新聞の記事によると、2024年4月には工事が始まるようです。

太田駅南口第三地区再開発(群馬県太田市)、延べ4万平米・27年完成へ 日刊建設工業新聞

 群馬県太田市の東武鉄道太田駅南口の隣接地で計画されている「太田駅南口第三地区第一種市街地再開発事業」で、再開発ビルが総延べ約4万平方メートルの規模になることが分かった。地権者による個人施行。ビルには桐丘学園(群馬県桐生市、関崎亮理事長)が運営する桐生大学の新キャンパスや、商業施設が入る。2024年4月に既存建物の解体に着手。本体工事は27年3月の完成を目指す。
事業予定地は飯田町の約1・6ヘクタール。うち約9100平方メートルを建築面積に充てる。建物は教育棟と商業棟の2棟で構成し、総延べ約4万1800平方メートルの規模となる。桐生大学が入る教育棟は5~6階建てを予定。商業施設が入る商業棟は3~4階建てで、教育棟より大きな規模となる。

つまり、半年後には取り壊しが始まるということです。今の風景ももうすぐ見られなくなります。ドン・キホーテの営業もいつまで続くのかもわかりません。

なんにしても今のうち、ということで、現地を見てきました。ドン・キホーテ太田店の移転先も合わせて現地調査をしてきました。

太田駅南口

太田駅南口です。正面に見えるのが元「ユニー・ベルタウン」、現「ドン・キホーテ太田店」です。

太田駅周辺はずっと再開発が続いていましたが、だいぶ形になってきたようです。

ぐるっと見回すと、以前の風俗店だらけの風景とはガラッと様変わりしています。

このように太田駅南口周辺大きく様変わりしました。

最後に残った大物が元「ユニー・ベルタウン」現「ドン・キホーテ太田店」です。

この建物がオープンしたのは昭和52年。私事になりますが、開店の翌年に中学生になり足利に通学していて、同級生に太田から通学していた子もいたので、何度かここに来たことがあります。当時としてはかなり画期的な商業施設でした。

ドン・キホーテになってからは数回ほどしか来ていませんが、たしか一時期、喫茶店のルノアールが出店していたと思います。

もう建物の取り壊しが決まっているからでしょうか、建物の中は数年前から店舗が減ってガランとしています。

しばらくぶりに来たので、いろいろ忘れていたのですが、この建物はかなり大きいんですよね。外周をぐるっと回ってみます。

駅南口(建物東側)から見たところです。こちらから見るとあまり奥行きがあるようには見えませんが、これが線路に沿ってずっと続きます。

建物の南側の道を国道407号に向かって(西方向)進みます。

建物がずっと続いています。

長さは200m以上ありますね。

建物は国道沿いまで続いています。駅前の広大な土地に老朽化した建物が鎮座しています。

国道407号から見たところ。建物の色が昭和を感じさせます。

本当に大きい。

ドン・キホーテの上のピンクのところに、かつてはユニーとベルタウンのマークが付いていたと思いますが、ドン・キホーテになってからはずっとこの状態だったのでしょうか。

国道沿いに線路側(北)に移動します。

こちら側にも出入り口があります。

屋上に駐車場があるのですが、進入は東側から、退出は西側から。かなり大掛かりな構造になっています。

先程の駅から見た写真。建物の脇に登り坂の通路がありますが、これが進入路です。

進入路を登って、駐車場はこの上。

この坂は退出路。カーブを曲がると、

この下をくぐって、退出します。この通路を何台も自動車が通ったので、けっこう使われているのがわかりました。おそらくですが、再開発で大学ができた後も駐車場の機能は残るのではないかと思います。

国道407号から。右に太田市役所や銀行が見えます。まわりが皆シュッと現代的な建物に変わったので、ドン・キホーテの建物のレトロ感昭和感を強く感じます。この風景もあと半年ほどです。

少しだけ、北口を見てみます。

北口もすっかり変わりました。50歳以上で普段鉄道を使わない方は変わり様に驚くかもしれません。

北口前には太田市美術館・図書館ができました。2017年開館。そしてその10年後の2027年4月に桐生大学太田キャンパスが開校します。駅前に美術館・図書館、そして大学と。かつての風俗店だらけだった頃とは街並みが激変していることでしょう。太田市の人々の強い意志を感じました。

広報おおた2023年5月15日号の太田市長の投稿です。

令和5年5月15日号こんにちは市長です – 市長の部屋 – 太田市ホームページ(秘書室)

先程の、2006年の太田市長のブログと続けて読むと味わい深いものがありますね。

ドン・キホーテ太田店新店舗

次に、ドン・キホーテ太田店の移転先です。(Googleマップ)

ここはパチンコ店「サンシャイン太田店」があった場所です。サンシャインは館林にあったパチンコ店「オータ」と同じオータグループのパチンコ店でした。

オータのウェブサイトで調べてみると、群馬県内にオータグループの店舗が無くなっていました。群馬県からは完全撤退したようですね。

この日はショベルカーで地面の掘り返し作業をしていました。

敷地の南側にはNTTのアンテナが見えます。

この場所にドン・キホーテができることがわかる掲示物などはありませんが、群馬県のウェブサイトで確認できました。

(仮称)太田市内ケ島町プロジェクト(新設の届出の公告) – 群馬県ホームページ(地域企業支援課)

転載します。


1 大規模小売店舗の名称及び所在地

  • 名称 (仮称)太田市内ケ島町プロジェクト
  • 所在地 太田市内ケ島町1067番4 外

2 大規模小売店舗を設置する者及び当該大規模小売店舗において小売業を行う者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名

(1)大規模小売店舗を設置する者

  • 株式会社大和ハウス工業株式会社
  • 法人代表者氏名 代表取締役 芳井 敬一
  • 住所 大阪府大阪市北区梅田三丁目3番5号

(2)大規模小売店舗において小売業を行う者

  • 株式会社ドン・キホーテ
  • 法人代表者氏名 代表取締役 吉田 直樹
  • 住所 東京都目黒区青葉台二丁目19番10号

3 大規模小売店舗の新設をする日

  • 令和6年4月30日

「店舗の新設をする日」は開店日という意味ではなく、実際の開店はそれ以降になると思います。ということで、ドン・キホーテ太田店の新店舗の開店は2024年5月以降となります。現在の店舗は2024年の4月には解体が始まるので、営業は最長でも2024年3月まででしょうから、その間の1,2ヶ月は店舗が無い状態になると思われます。

この場所は太田駅南口から1.3kmのところにあります。つまり現ドン・キホーテ太田店から1.3km移動するということですね。

この記事は以上になりますが、桐生大学の新キャンパスについては、今後も見ていきたいと思います。

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