7月21日、山本一太群馬県知事は定例記者会見を行いました。
20210721山本一太群馬県知事定例記者会見 – YouTube
その中から、新型コロナウイルス関連の内容をまとめました。
※記事内画像はモニター資料からの引用です。
群馬県の1日あたりのワクチン接種能力増強へ
山本知事は、群馬県全体の1日あたりのワクチン接種能力を引き上げる方針を発表しました。
具体的には、県営ワクチン接種センターの1日のワクチン接種回数を増やすということです。
これにより、ファイザー製ワクチン供給が落ち込むことによる市町村のワクチン接種能力低下を補うとしています。
6月21日から27日の接種実績によると、市町村分が1日あたり20,000回、県が2,000回、合計22,000回。8月からはファイザー製ワクチン供給が落ち込むことにより市町村分が1日あたり12,000回、県が10,000回、合計22,000回の予定でしたが、県の接種能力を13,000回まで引き上げることで、1日25,000回まで増やせるとしています。
県のセンターで使用しているモデルナ製ワクチンについては、供給のめどが立っているとのことです。
県央ワクチン接種センターは8月中はメインホールを活用、東毛センターは体育館を活用、その他人員の確保など課題はありますが、8月上旬に13,000回/日の接種体制確立のため、関係者(医師会など)と調整を行っています。
ということで、この計画が順調に達成できれば、8月以降は県のセンターでの接種が市町村での接種を上回ることになります。
8月以降に接種を受けることになる方はこのことを頭に入れておかれたほうがよいかと思います。
この措置で、群馬県のワクチン接種は11月中に完了、さらに1日でも早い前倒し完了を目標に進めて行くとしています。
県営ワクチン接種センターの稼働状況
県央ワクチン接種センター、東毛ワクチン接種センターの接種実績は以下の通り
累計 148,939人 (群馬モデル除く)
- 県央 106,221人
- 東毛 42,718人
稼働率
- 直近1週間 92.6%
群馬モデル接種実績(ワクチン接種センターを活用した職域接種プラン)
累計 10,097人
両ワクチン接種センターはともに高い稼働率を維持しています。東毛ワクチン接種センターは年齢の制限が無くなり、8月以降は東毛地域でのワクチン接種のいっそう重要な拠点となっていきます。
群馬県のワクチン接種率
高齢者のワクチン接種率
群馬県の高齢者接種率です。()内は全国平均。
1回目の接種率は86.02%(83.14%)。都道府県別順位は14位(先週は12位)。
2回めの接種率は64.90%(62.07%)。都道府県別順位は22位(先週は28位)。
接種率は順調に伸びています。関東では1位。
県全体の接種率
県全体(18歳以上)の1回目の接種率です。()内は全国平均。
1回目の接種率は39.29%(35.00%)。都道府県別順位は16位(先週は20位)。
群馬県全体で、ほぼ4割の方が1度は接種を受けたことになります。
県内の感染状況
直近1週間で亡くなった方はいません。
7月に入ってから重症患者が出ていません。
新規感染者数の推移
今週は94人。先週は46人。先週から倍増、第5波の兆候があります。
新規感染者のワクチン接種状況
新規感染者の中で、ワクチン未接種の方が9割。1回以上接種した人は全体の4割ということを考慮すると、1回でもある程度効果は出ていると言えそうです。もちろん2回受ければもっと効果は高まります。
※ファイザー製、モデルナ製ワクチンの免疫効果は95%とされています。感染を必ず防げるわけではありません。
また、ワクチン接種を受けて、不幸にも感染した場合でも重症化を防ぐことも期待できますので、やはりワクチンは可能であれば接種するのがよいでしょう。
警戒度移行の判断基準:感染状況
警戒度引き上げや引き下げをする際の判断基準となる数値です。
新規感染者数の基準値は1日平均20人。
現在値は9.3人/日。
経路不明の感染者数の基準値は50%。
現在値は70.8%。
検査の陽性率の基準値は7%。
現在値は1.7%。
新規感染者の状況(年代別)
20~30歳代の若者の割合が高まっています。ワクチン接種が高齢者から進めている以上必然とも言えます。
新規感染者の状況(推定感染経路別)
感染経路不明の割合が高まっています。
警戒度移行の判断基準:医療提供体制
人工呼吸器使用の基準値は74台中38台。
現在値は0台。先週は3台。
うちECMO使用の基準値は12台中5台。
現在値は0台。先週は1台。
3人いた重症患者がいなくなりました。そのうちの一人は亡くなられたのかもしれません。
病床の稼働率の基準値は警戒度2で15%、3で40%、4で70%。
現在値は10.6%。先週から上昇していますが、警戒度1の水準です。
宿泊療養施設の稼働状況は971室中35人。
10万人当たりの新規感染者数:保健所管内別
太田市の夜の街でクラスターが発生したため、大田保健所管内の新規感染者数が急増しています。県としては太田市のキャバクラなどの接待を伴う店舗のPCR検査を実施したいとのことです。
夏休み期間中のお願い
オリンピック以外、特に目新しいことはありません。山本知事もオリンピックは自宅でテレビ観戦をするそうです。
他県から帰省したケースが、事例発表として紹介されました。実際に何度も起こっていることですね。