東武伊勢崎線茂林寺前駅に西口改札やロータリーができると、館林市から発表がありました。
上毛新聞の記事 ⇒ 東武・茂林寺前駅(群馬)の利便性向上へ 西口改札やロータリー新設 館林市と東武鉄道が整備
広報たてばやし6月1日号にもお知らせがありました。
完成イメージのところを抜き出してみます。
無理やり拡大しているのでボケボケですが、それでもすぐ目に着く、非常に特徴的なところが2点あります。
まず1点は、改札口をふたつ設置すること
もう1点は、東西自由通路の形状です。
この2点に関しては、のちほど改めて触れます。
今日は2025年6月2日ですが、私は、茂林寺前駅周辺を見てから、館林市役所道路河川課で話を聞いてきて、そして今この記事を書いています。
なので、写真を見ながら、道路河川課で確認したことを交えながら説明していきます。
茂林寺前駅
まず、茂林寺前駅の現状を見てみましょう。
茂林寺前駅です。2023年から2024年にかけて、改修工事が行われ、ちょっと変わりました。
以前の駅舎はこんなでした。
(2022年6月撮影)
まあそんなに変わっていません。
駅前のたぬき像もそのまま。このたぬき像は館林市内の5駅すべての駅前にありますが、茂林寺前駅のたぬき像が本家みたいなものです。
外装が少し変わり、駅名板は新規のものに変わっています。このスタイルの駅名板は東武鉄道の他の駅でもあるのでしょうか。
駅から南に少し移動すると、跨線橋が見えます。この跨線橋が西口開設のひとつの柱になります。
この跨線橋です。
さきほどの、広報たてばやしのイメージ図を見てみましょう。
跨線橋が東西自由通路として描かれています。またよく見ると、橋の形状が複雑になっています。ホームにつながっていないんですよね。ホームに降りるところで、外側に90度曲がって、さらに90度曲がっています。
つまり、この跨線橋は西口開設の際にはホーム間の移動には使用されないことになります。
ここで、西口開設に至るまでの経緯について少し触れておきます。
茂林寺前駅西口整備に関して、館林市と東武鉄道で10年以上協議を続けてきたそうです。
まず大前提として、館林市も東武鉄道も西口整備に関して、多額の費用をかけることはできないということがありました。
特急が止まらない駅ですし、利用者数を考えてもそれはそうなんだと思います。それでも利用者の利便性を考慮し、西口整備について協議を重ねてきました。
で、ふつうはこの規模の駅で、線路両側からアクセスできるようにするならば、橋上駅を設置するのが一般的だと思いますが、その場合、現状の跨線橋の上に駅を作ることは難しく、かなりの費用が必要になります。そのため、橋上駅は設置せず、西口に改札を新設することになりました。ちなみに、このような形態で両側に改札口を設置するのは東武鉄道として初めてだそうです。全国的に見ても珍しいんじゃないかと思います。
さて、西口改札ができると、東武鉄道としては跨線橋が不要になります。なぜかというと、上りホームには東口から乗降すればいいし、下りホームには西口から乗降すれば事足ります。
ということで、東武鉄道から跨線橋について、館林市に打診がありました。自由にしていいですよと。活用してもいいし、取り壊してもいいと。
館林市としては壊して新しく連絡通路を作る選択肢もありましたが、費用面と早期西口整備をしたいということで、跨線橋を東西連絡通路として活用することになりました。
説明が長い!
でも、この説明必要なので書きました。疲れました😆
こんなかんじですね。改札内にあるトイレを取り壊して、そのあたりに連絡通路の入口ができます。そして、南にずれたところにトイレを新設します。これは駅の外に設けます。
では、いよいよ、西口側に移動します。振り切りを越えなければなりません。踏切までそこそこ距離があるんですよね。
茂林寺前駅南の踏切です。
この踏切はけっこう列車が通過します。特急が絡むと3つの列車が通過するまで開かないこともあります。列車の発車時刻ギリギリだと焦りますよね。というか乗れないこともあります。
なので、西口改札や連絡通路を設けることの意味は大いにあります。
渡ったところで写真を取り忘れていました。上の写真は前日に撮影したものです。
セブンイレブンがあります。そしてその脇に道がありますが、今はここは通りません。
セブンイレブンを越えたところのコインランドリーとの間にある道路を入っていきます。
正面に跨線橋が見えます。
「この先通り抜けできません」の看板がありますが、進入禁止とは書かれていないので入ってみます。
西口ロータリー予定地です。まだ舗装されていませんが、形は見えますね。
連絡通路に生まれ変わることになる跨線橋が見えます。
ホームに降りるところの手前で、90度曲がって、再度90度曲がって、西口改札のほうに降りるかっこうになります。
西口はこのへんでしょうか。なお、西口改札は自動改札機と券売機、精算用の機械が設置され、駅員さんは配置しませんが、インターホンで駅員さんと会話はできるそうです。
いやーでもかなり珍しい形態の駅になりますね。西口は下りホーム専用改札に、東口は上りホーム専用改札になります。
西口改札予定地を背にしたところ。ここにロータリーができます。ロータリーの中には送迎用の駐車場ができ、タクシー乗り場も設置されます。巡回バスの乗り入れは、路線バスは認可が必要なので、西口開設と同時とはならないかもしれませんが、来年度から西口にも停車することになるのではないかと思います。
線路沿いの道も年度内にはきれいに整備される予定です。
予定なので、不確定要素はあります。
ひとまず、こんなところですが、ひとつ気になっていたこと、連絡通路へのエレベーターの設置にすいて、道路河川課で確認してみたところ、今回の計画ではエレベーターの設置は行わないとのことでした。
理由は、ひとつは跨線橋を再利用するため、エレベーターの設置が難しいとのこと。もうひとつは西口の早期整備を優先するためとのこと。
もちろん、エレベーターのニーズがあることはわかっているので、そう遠くないころには跨線橋が老朽化し、架けかえが必要になるので、その時に駅の利用状況を見てエレベーター設置することもあるとのことでした。
お話を聞いている上で感じたのは、市も東武鉄道もあまりお金をかけられないということがあるようですね。なので、利用者次第なのかなあと思いました。
今日のところは以上です。今後、工事など進展があったときにまた見に来たいと思います。